金融リテラシーを養うために最適なマネー本9選
止まらない物価上昇に加え、未曾有の円安状態。このままでは我が家の資産は底をついてしまうかもしれない。
そんな危機感を持ったなら、迷わずお金について勉強すべきです。
今や、我が国の投資人口は約2,700万人(対象は20歳以上・2022年時点)に上ると言われており、多くの方が大切な資産を確保するために投資などの手段を講じ、資産形成・資産運用を行なっています。そこで焦るのは、金融リテラシーがさほど高くない投資ビギナー層でしょう。
そんな方々のためにまず「本を読む」ことから始めてみてはどうか?という提案と共に、筆者が厳選したおすすめ書籍を紹介していきます。
気になる作品があったら、まず手に取って読んでみることをおすすめします。
金融リテラシーゼロのままでは、生きていくのが難しい現代。
勉強と思わず、まずはご紹介する作品の中から、軽い気持ちで一冊読んでみてはいかがでしょうか。
目次
- 1 主婦におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
- ・「わたし」のための金融リテラシー
- ・図解 はじめて学ぶ みんなのお金
- ・難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください!
- 2 投資初心者におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
- ・世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ
- ・これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生
- ・お金原論
- 3 学生におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
- ・図解でわかる 14歳からのお金の説明書
- ・ビジネスエリートになるための教養としての投資
- ・インベスターZ
- 4 まとめ
主婦におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
家事や子育ての合間を縫ってわざわざ本を読む方は少ないかもしれませんが、まずは主婦向けのオススメタイトルをまとめてみました。
投資経験・知識ゼロでも、一度読めばお金の基本がわかる珠玉の3冊をピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
「わたし」のための金融リテラシー
「わたし」のための金融リテラシー/著者:小島明子、橋爪麻紀子、黒田一賢
まず最初にご紹介するのは、一見して主婦・女性向けであることがわかる『「わたし」のための金融リテラシー』です。
第1章の「なぜ、女性がお金について学ぶことが大切なのか?」を読むだけで、女性がなぜお金について知り、学ぶ必要があるのかが痛いほどお分かりいただけると思います。
無論最初だけではなく、本編全てが女性に向けて書かれており、結婚から老後に至るまで、お金とどう付き合い、向き合っていけば良いのか?といったスタンスはもちろん、金融リテラシーを養うことができるお金にまつわる基本的な情報もわかりやすくまとめてあります。
ちなみに本書は電子書籍としても販売されているので、家事や子育てのスキマ時間を使って、タブレットやスマホなどで読み進めてみることをオススメします。
<総合評価>
読みやすさ:★★★☆☆
役立ち度:★★☆☆☆
手軽さ:★★★☆☆
図解 はじめて学ぶ みんなのお金
いくらわかりやすく噛み砕いた表現を用いても、金融リテラシーが低い方からすれば文字だけでは理解しにくいかもしれません。
そこで本書の登場です。お金にまつわるあらゆる解説に可愛らしいイラスト図解が使われており、見やすい上に理解しやすい内容にまとまっています。
税金や投資など、文章だけで説明すると中々イメージしづらく、理解するまでに時間がかかってしまいがちですが、本書ならすんなり頭に入ってくることは間違いないと思います。
主婦向けのカテゴリで紹介していますが、無論男性にもオススメできますし、何より子供の金融教育にも十分お使いいただける内容だと思います。
<総合評価>
読みやすさ:★★★★☆
役立ち度:★★★☆☆
手軽さ:★★★★☆
難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください!
難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください!/著者:山崎元、大橋弘祐
イラスト図解も良いですが、万人が読みやすい・わかりやすい手法と言えば「漫画」において他にないと思います。
『難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください!』というタイトルのインパクトもさることながら、リアルタッチな青年コミックライクな画風も印象に残りやすく◎。
さらに帯にも書かれている通り、本書ではあまり難しい専門用語が使われておらず、マンガとイラスト図解でできるだけわかりやすく噛み砕いて表現しています。
絶賛するコメントも多く、本当に金融リテラシーが向上したと断言したというレビューも多数見受けられました。
漫画が好きなビギナーには是非読んでいただきたい一冊です。
<総合評価>
読みやすさ:★★★★☆
役立ち度:★★☆☆☆
手軽さ:★★★★★
投資初心者におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
前章で紹介した3冊でも十分金融リテラシーの向上に役立つと思いますが、ここではよりピンポイントでわかりやすくお金について学べる作品をまとめてみました。
専門用語が多々使われている上に、イラストが少ない読み物が多いため、こちらで紹介するものに限っては子供に読ませるのは難しいかもしれませんが、大学生以上の方なら問題なく理解できるものばかりだと思うので、ぜひ参考にしてみてください。
世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ
世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ/著者:南祐貴
本書は投資の話をメインに据えた実用書ですが、内容に堅さは全くありません。
可愛らしいイラストと砕けた表現でまとめてある為、難解な用語が登場していたとしても、そこに難しさを感じることはなく、すんなりと頭に入ってきます。
しかも投資の本ながら、読んでいてクスッと笑ってしまう程面白くまとめてあるので、いざ読書!と構えることなく、手軽に読めてしまう点も素晴らしいと思います。
その感想の通り、本書は出版してからわずか6日で増刷が決まるなど、売れるべくして売れた一冊であり、タイトルの通り本当に世界一面白い投資の本かもしれないと思わせてくれます。
<総合評価>
読みやすさ:★★★★☆
役立ち度:★★★★☆
手軽さ:★★★★☆
これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生
これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生/著者:小林亮平
人気YouTubeチャンネル「BANK ACADEMY」の運営者である小林氏が、銀行マンの視点から資産運用についてわかりやすくまとめた一冊。
何を隠そうこの小林氏、三菱UFJ銀行に勤めていた経験のある元銀行マン。
「BANK ACADEMY」を視聴されたことがある方ならわかると思いますが、難解な専門用語や仕組みを素人にもわかるように説明するのがとても上手く、そのテクニックが本書にも多分に発揮されています。
金融リテラシーが皆無の方はもちろん、貯金もなければ資産を蓄える手段を知らない方でも、指針になってくれる一冊になることは明白です。
ちなみに、本書には可愛いイラストが多数使われているのですが、それらも全て小林氏の自作なのだそう。いやはや、実に多彩な方です。
<総合評価>
読みやすさ:★★☆☆☆
役立ち度:★★★☆☆
手軽さ:★★★☆☆
お金原論
いよいよ真打登場です。本書を上梓したのは、あの人気投資スクール「ファイナンシャルアカデミー」の代表、泉正人氏です。
多くの方に「お金の教養」を伝えることを使命とする氏が、人の一生に於いて、お金はどんな役割を担っているのか?など、お金の根本についてまとめた一冊です。
お金の役割から始まり、最終章では「金は人格なり」という名言を残して締めています。
投資スクールを取りまとめるだけあって、金融リテラシーを養う一冊としては最適な内容になっていますが、表現がやや堅い上にイラストが少ないので、どうしても難解なイメージを持ってしまう可能性があるあたりは否めません。
<総合評価>
読みやすさ:★★☆☆☆
役立ち度:★★★★☆
手軽さ:★★☆☆☆
学生におすすめしたい金融リテラシーがアップする本3冊
最後にご紹介するのは、学生や若い方向けの書籍です。日本は世界の中でも金融教育が遅れていると言われています。
昨今では少しずつ学校教育の中に金融を盛り込んでいる地域もあるようですが、まだまだ少数です。
つまり、社会に出てから知識不足を嘆く前に、自発的に学んでおく必要がある訳です。
そこで以下では、学生でも読めるお金の本をまとめて紹介します。
図解でわかる 14歳からのお金の説明書
図解でわかる 14歳からのお金の説明書/著者:インフォビジュアル研究所
本書最大のウリは、難解な金融用語を4色カラー(フルカラーではない)の図解と解説文で詳しく紹介している点です。
ただしルビこそふってあるものの文章はやや堅めなので、小学生にはやや難しいかもしれません。
高校生以上なら問題なく読むことができる上に、この一冊でお金にまつわる基本的な知識は網羅できるので、社会に出る前に読むべきお金の教科書として、何度も読み返すことをオススメします。
<総合評価>
読みやすさ:★★★★★
役立ち度:★★★★★
手軽さ:★★★☆☆
ビジネスエリートになるための教養としての投資
ビジネスエリートになるための教養としての投資/著者:奥野一成
本書は、お金についてというより、投資とは何か?について深く細かく綴られた一冊です。
学生のうちは中々触れることのない投資の世界について、成り立ちから用語までしっかりと学べると思いますが、表現が堅く、一度読破した程度では全て理解するのは難しいと思います。
気になる箇所に付箋を付けて、何度も読み返すなど、参考書のように扱うのがオススメです。
社会に出る前の学生には特にオススメしたい一冊と言えるでしょう。
実用書というより、自己啓発的な意味合いも強いので、投資に関する考え方は参考程度にしておくことも忘れずに。
<総合評価>
読みやすさ:★☆☆☆☆
役立ち度:★★★★☆
手軽さ:★★☆☆☆
インベスターZ
東大合格請負マンガとしてドラマ化されたほどの人気作「ドラゴン桜」の著者である三田氏が、投資をテーマに据えて描いたのがこのインベスターZです。
超が付くほどの進学校にトップ合格した主人公が、とあるきっかけによって「投資部」に入部。そこでは、3000億円を使って8%以上の利回りを叩き出すことが使命とされていた・・・という漫画らしい設定で話が進んでいく訳ですが、主人公の歩みと共に、読者側も投資について理解してくことができます。
たかが漫画と侮るなかれ。投資の面白さや怖さが凝縮されたエピソードの数々を読めば、きっとすぐにでも口座を開設したくなること間違いなしです。
<総合評価>
読みやすさ:★★★★★
役立ち度:★★☆☆☆
手軽さ:★★★★★
まとめ
私の独断でピックアップした9作のレビューはいかがでしたか?個々に総合評価を付けていますが、どれも本当にオススメできるものばかりです。
タイトルにリンクを貼っているので、気になる一冊があったら迷わず読んでいただくことをオススメします。
学校では教えてくれないお金の勉強は、これらを読んで自発的に学ぶべきです。収入低下や年金問題、さらには老後不安を解消するには、自らの知識・行動で投資を使って豊かにする他手段はありません。
ぜひこの機会にあなたにとってのお金の教科書となる珠玉の一冊をチョイスしてみてはいかがでしょうか?