あなたが投資を避けるのは何故ですか? 若者が投資をしない理由を探ってみた
誰しも生きていくためには、それ相応のお金が必要であることは言うまでもありません。
しかし、平均年収400万円台をウロウロし、未曾有の円安が続いている我が国の現状では、収入と支出の大きな差を埋める為に、プラスαの工夫を凝らす必要が不可欠です。
そこで、多くの方が給与に依存しない手段として、積極的に投資をするのは今や当たり前の行為と言えます。
しかし調査によると、昨今では20代の若者による投資離れが顕著に出ているのだそう。
投資に対して何か悪い印象を持っているのか?
はたまた資金力に問題があるのか?
そこに一体どんな問題があるのでしょうか。
そこで今回は、若者が投資をしない理由や、投資未経験者が持っているマイナスなイメージ、さらには投資をすることによって得られるメリット・デメリットなどについて詳しく解説していきます。
【この記事で主に紹介すること】
・若者が投資をしない理由
・投資をしている若者の声
・若いうちに投資を始めることのメリット・デメリット
目次
- 1 若者の投資人口は多い?少ない?
- ・年代別・投資商品保有率はいかほどか
- ・やはり若年層の投資家は少ない?
- 2 若者が投資しない理由とは?
- ・投資をしない理由No.1は「知識がないから」
- 3 投資をしている若者の特徴とは?
- 4 若いうちに投資をするのは、メリットとデメリットどちらが多い?
- ・デメリット:投資のリスクを負う可能性がある
- ・メリット:早く始めれば長期的な運用で成果が出せる
- 5 まとめ
若者の投資人口は多い?少ない?
資産を築くにあたり、欠かせない手段として広く認識されている「投資」ですが、2020年時点での国内投資家の数は、実に日本国民の約3割であるという調査結果が出されています。
しかし、米国では総人口の約5割が株式や投資信託などの投資をしていると言われており、日本との文化や習慣の差に驚くばかりです。
何より、国内の投資事情において最も気になる点は「若者の投資人口が極端に少ないこと」に他なりません。
では、どの程度少ないのか? そしてなぜ少ないのか?
など、今回は日本の若者における投資事情について詳しく説明していきます。
年代別・投資商品保有率はいかほどか
以下の図は、年代別に投資家の分布率をまとめたもので、2016年と2020年を比較しています。
※「%」表示は年齢階級別にみた投資家比率。2020年人口は2019年10月1日時点の推計人口による。2016年は弊社調査(2016年実施)、2020年は本調査に よる推計。なお、投資家は、株式あるいは投資信託保有者としている
引用元:野村アセットマネジメント
全体的に年齢が上がるほど投資家率も高まっているのが一目瞭然です。
何せ2020年で最も投資家率が高いのが80〜84歳で42%となっており、それ以下の年代については軒並み投資人口が減っていることがわかります。
さらに、投資家の平均年齢は61.1歳とやや高めであり、メイン層が70代以降であることもはっきり出ていますよね。
何より気になるのが、2016年と2020年の投資人口の推移です。
65歳以下の年代になると2016年よりも大分減っており、最も顕著なのが65〜69歳の層で、なんと12%も現象していることがわかります。
やはり若年層の投資家は少ない?
図からわかるもう一つの大きな特徴といえば、「若年層の投資人口の少なさ」でしょう。
何せ34歳までは20%にも満たない数しか存在しておらず、2016年時点よりも6%程度高まっているものの、わずか10%に留まっています。
これでは流石に浸透しているとは言い難く、まだまだ投資から離れている世代であると言わざるを得ません。
若者が投資をしない理由
投資をしない理由No.1は「知識がないから」
前項で比較として挙げた図によると、2016年から2020年の間で、若年層の投資家数は若干増えていることがわかりました。
しかしそれは、大きな変化・増加とは言い難く、あくまで微増程度です。
では一体、なぜ若者の投資家はさほど増えていかないのでしょうか?
先ずは若者に限らず、広く投資をしない理由について調べてみると、以下の様なデータが見つかりました。
引用元:朝日新聞web
年代に関係なく、投資をしない最たる理由は「知識がないから」となっています。
20代から30歳前後の若年層で考えれば、仕事に追われて中々学ぶ時間を取ることができないばかりか、収入面での問題もあって投資どころではないというのが本音なのではないでしょうか。
「損をするのが嫌」や「賭け事のようで嫌だ」という理由からも、投資を敬遠する若者の本が垣間見える気がしますよね。
とは言え、若者が投資を完全に拒絶しているのか? と言うと満更そうでもない様です。
以下のグラフはZ世代(2022年時点で20代前半程度)を対象にした投資にまつわるアンケートの結果をまとめたものになります。
関心がなく、今後も取り組む予定がない方が40%弱いることは明白ですが、それに反して「興味はある・必要性を感じている」という層も過半数存在することもわかります。
つまり、資金や知識不足などの諸問題が解決するなら、ぜひやってみたいという方が多いということでしょう。やりたくてもやることができないという言わばハードルの高さを感じているのは間違いなさそうです。
実際にこのサイトにも、多くの20代のユーザーから、投資に興味を持ち、スクールで学んでいるという口コミが多数見受けられましたので、参考に挙げておきます。
<ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座に対する口コミ>
お金の教養がそこまで身についた気はしないが、
各投資についての概要が知れたのはよかった。
知識があれば本当に利益が出せそうな気がする。
(20代男性/投資経験者)
話がわかりやすく聞きやすい。
最終的に保険や不動産などの商品を売るつもりがないという中立的な立ち位置なので情報の偏りがなく純粋に勉強になる。
(20代男性/投資経験者)
<グローバルファイナンシャルスクールの投資の達人になる投資講座に対する口コミ>
「学問のすゝめ」の引用が胸に刺さった。
投資に限らず何かを学ぶことによって人生が豊かになる。
(20代男性/投資未経験者)
投資に対してどんなに多くの資金や、年数を重ねていても、自分自身の知識が増えない限り、資産は増えていかないことに気づかされました。
(20代男性/投資経験者)
<ABCashの1万円からはじめる1000万円の資産形成を目指す入門コースに対する口コミ>
雑談を交えて、なぜ投資に興味を持ったのか、若いうちに投資を始めた方が良い理由などの説明をされました。
内容は初心者でも分かるよう、簡単でした。
(20代女性/投資未経験者)
全く投資に触れたことがない、という初心者の若い女性であれば、投資を始めるにあたってのスタートダッシュとして、マッチしているのではないかと思います。
(20代女性/投資未経験者)
上記のように20代でも将来に不安を覚え、お金の勉強を始めている方もいることがわかります。
また、いくつかの投資スクールでは、ビギナーや入校希望者向けに無料講座を開いているので、もし少しでも資産形成や資産運用に興味があるなら、まず無料講座を受講してみることをおすすめします。
投資スクールのランキングはこちら(ページ下部に無料セミナーランキングがあります)
投資をしている若者の特徴とは?
このグラフは、つみたてNISAの年代別講座開設数を表したものです。
引用元:ITメディア
上記のグラフでは、Z世代でも投資をしている層が約12%いることから、投資に取り組む若者がゼロではないのは明白です。
そこで気になるのは、どんな商品を購入し、どの様に運用しているのか? など、若い投資家の特徴に尽きます。
まず、どんな商品を購入しているのか? という点ですが、数ある商品の中でも「つみたてNISA」に注目が集まっている様で、以下のグラフを見るとそれがわかります。
こちらも2020年のデータになるのですが、最も口座を開設しているのは30代という結果が出ています。
非課税制度が20年間と長い点やさほど大きな資金を用意する必要がない点なども後押ししたのか、堅実に資産を増やしていきたいと考えている若者に受けた様で、2020年時点の総口座開設数は約244万口座。
それに対し、20代が16.8%、30代が26.5%と、若年層がかなり高い割合を占めていることがわかります。
若いうちに投資をするのは、メリットとデメリットどちらが多い?
手元の資金を手堅く守るのは悪いことではないし、将来を見据えて投資に取り組むのもまた然りです。それに、一般的に投資はデメリットが多く、投機に近いイメージを持っている方も少なくないと思います。しかし、老後を見据えた資産運用は明らかに必要ですし、何より早くから取り組んでおく方が、その分貯まる額も多いのもまた然りでしょう。
では、若者が投資に取り組むメリット・デメリットとは何でしょうか?
以下で詳しく解説していきます。
デメリット:投資のリスクを負う可能性がある
投資にリスクはつきもの。投資を始めるということは、つまりリスクを負う可能性があるということです。投資資金を作る必要があるのはもちろん、損失を出して資金がマイナスになることもあります。
投資をしないままでいるのは平和な方法ではありますが、手持ちの資金は増えることなく、余剰金ゼロで老後を迎えるのは必至です。
十分な収入がある方や、相続でそれなりの資産を築くことができる方なら投資を始めずにいても問題ありませんが、それ以外の方はむしろ、投資を始めないことのほうがリスクであると思います。もちろん私の主観的な意見なので、断言はしませんが。
メリット:早く始めれば長期的な運用で成果が出せる
前項と真逆の答えになりますが、リスクこそあれど、プラスαの資金を築く為には投資が最も有効だと思います。
株式やETFオンリーといった高リスク・高リターン商品は選びにくいものの、NISAやiDeCoといった低リスクなサービスを選び、堅実に少しずつ資産を増やす方法なら安心でしょう。
さらには、昨今では不動産投資に興味を持つ若者の数も増えてきています。投資についての知識や勘を若くして蓄えることができる点や、利点ローンの返済期間が十分である点や長くリターンを得られる点があることが注目を集めているようです。
とにかく、給与に頼った単純な貯蓄行為のみでは、老後の生活は間違いなく暗いものになると思います。少額でも運用できる余剰金を捻出し、できる限り若い時から投資に触れておくことが最適なのではないか? と筆者は強く思います。
「iDeCo」と「つみたてNISA」の違いは?どちらを選ぶべき?理由をまとめて紹介
まとめ
誰しも最初は投資に対して怖さを持っていたと思います。かくいう筆者も、20代の頃は絶対に投資はやらないだろうと思っていたものの、勤め先に退職金制度がなかったことに不安を感じ、早々に勉強し始めたものでした。
若い時分では、どうしても投資に対してネガティブなイメージを持ってしまうのは仕方のないことかもしれません。
しかし、将来設計に必要なツールと捉え、少しずつでも学んでいくことで、その重要性に気づくと思います。また、生活を脅かすほどに大きな資金を動かす必要はありませんので、まずは少額からコツコツと運用してみることをオススメします。